クレート
crate_typeアトリビュートは、そのクレートがライブラリ、バイナリのいずれにコンパイルされるべきかをコンパイラに伝えるために使用します。ライブラリの場合は、どのタイプのライブラリであるかも伝えることができます。crate_nameはクレートの名前を決定するのに使用します。
しかし、crate_typeアトリビュートもcrate_nameアトリビュートも、RustのパッケージマネージャCargoを利用している場合は何の影響もないと知っておくことは重要です。Cargoは大半のRustプロジェクトで利用されており、実世界でのcrate_typeとcrate_nameの利用は比較的限られています。
// このクレートはライブラリです。 #![crate_type = "lib"] // このライブラリの名前は「rary」です。 #![crate_name = "rary"] pub fn public_function() { println!("called rary's `public_function()`"); } fn private_function() { println!("called rary's `private_function()`"); } pub fn indirect_access() { print!("called rary's `indirect_access()`, that\n> "); private_function(); }
crate_typeアトリビュートが使用されているときは、rustcに--crate-typeフラグを伝える必要はありません。
$ rustc lib.rs
$ ls lib*
library.rlib